いつもの毎⽇が、ちょっと特別に。

　梶が谷駅から徒歩15分ほど。丘陵に広がる閑静な住宅街の一角に、築70年以上の古民家をリノベーションした奥ゆかしい雰囲気のお店を構えます。都内で12年、この場所に移転して6年経営してきた大将の下川政仁さんは、歴40年以上のすし職人。毎日、川崎「北部市場」へ足を運び、自らの目利きで天然物の魚を仕入れます。下川さん曰く、「アブラボウズのような珍しい魚って通常出回らないんですよ。だから、毎日市場へ行って様子を見ないとなかなか手に入らない。やっぱり、おいしい魚をお客さんに食べてもらいたいんです」。
　ネタケースに並ぶのはこの日、トキシラズ、のどくろ、クジラ……と一般にはあまり流通しない貴重なものばかり。下川さんは、「うちのおはこは『穴子』。穴子って、皮のほうが茶色っぽかったり、黒っぽかったり、色がついているでしょう？あれは、実は汚れなんです。しっかり除かないと臭うので、丁寧に仕込みをして、下味をつけているんです。だから、うちの穴子は塩でお出しします」と話します。
　一つひとつ細部にまで手の込んだすしネタには、山形の特別栽培米「つや姫」を羽釜で炊いた、小さめのシャリ。この絶妙なバランスこそすしの醍醐味。昼夜共にコースのみで、夜のコースは握りが中心の9,900円〜（事前予約制）。

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• ○左から、カレイ、トキシラズ、ダルマイカ、穴子、そしてイクラの漬けをのせたウニ。日本酒（1合￥1,000〜）。その時の仕入れ状況により料理の内容は変わります。○コース前菜の一例。脂がのった白身魚「アブラボウズのあら煮」「あん肝」、じゅん菜入り「モズク」。○ヒノキの一枚板が箔を付けるカウンター。中には下川さん。