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MAGAZINE:

  • SALUS
  • 11月号Vol.272 / Nov / 2023毎月20日発行

INFORMATION:

記載されております内容につきまして、新型コロナウイルスの影響により、一部店舗・施設が営業中止・変更となっている可能性がございます。
お出かけの際は記載されているお問い合わせ先にご確認をお願い致します。

2023/10/20:
お詫びと訂正 2023年11月号について
2023/10/20:
SALUS11月号を発行しました
2023/9/20:
SALUS10月号を発行しました
2023/8/20:
SALUS9月号を発行しました
2023/7/20:
SALUS8月号を発行しました
2023/6/20:
SALUS7月号を発行しました

MACHI-SANPO:

石川台・雪が谷大塚
五反田から蒲田までをつなぐ池上線の中間にある
石川台・雪が谷大塚は、大田区の閑静な住宅街。
和やかな商店街を中心に、新旧のお店をご紹介します。

Mass Tokyoマストーキョー
ヘルシーな焼き菓子にもこだわる
自家焙煎コーヒースタンド
石川台希望ヶ丘商店街にあるカフェが、コロナ禍を経てコーヒースタンドへ。日本スペシャルティコーヒー協会主催のワークショップでハイスコアを獲得した実力を持つ、店主がカスタムメイドする焙煎機でローストしたスペシャルティコーヒーや、きび糖や米粉を使った焼き菓子を販売。人気No.1は、早々に売り切れる日もあるグルテンフリーの「バスクチーズケーキ」!
○地名を冠した定番の「雪ヶ谷ブレンド」(ドリップパック3個¥540、200g¥1,300)。コーヒー豆はブレンドだけで4種、季節によって変わるシングルオリジンが7種ほど。○「ハンドドリップコーヒー」(¥500)、フランス産クリームチーズが滑らかな「バスクチーズケーキ」(¥480)。○そのほかカウンター下のショーケースには、ガトーショコラやマフィンなども並びます。
住所:大田区東雪谷3-30-1 ☎03-3728-5505 営業時間:11:00~19:30(日~18:30) 休:火(そのほか月は不定休)
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くりの樹 
モーニングからディナーまで
石川台で愛される街の食堂
1987年創業。3世代にわたって通う常連客もいるというアットホームなお店。メニューは、モーニングのトーストセットをはじめ、ハンバーグやエビフライ、カレーなど親しみやすいものばかり。定食で提供されるライスは福島・会津の「コシヒカリ」にこだわり、コクと甘みが特徴の銘柄卵「鳳凰卵」をかけるのがここならではの食べ方。創業から変わらないスタイルと、ほっとする空間が魅力です。
○夢のコンビネーション「和風ハンバーグとエビフライ」(ドリンク付き¥1,070)は、大ぶりのエビを使ったサクサクのエビフライが絶品です。ハンバーグはほかにマスタードソースを使ったものも。コーヒーは、昔ながらのサイフォン式抽出。○11:00~のランチメニューより、卵・ハム・野菜が入った「ミックスサンド」(ミニサラダ、ドリンク付き¥980)。○ソファのボックスシートが居心地のよい店内。食事はもちろん、打ち合わせや喫茶利用にも。
住所:大田区東雪谷2-22-11 ☎03-3729-6903 営業時間:10:00~20:00L.O. 休:不定休
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ogossoオゴッソ
デイリーに利用したい、
雪が谷大塚の“ワインカフェ”
2022年のオープンから2年目を迎えたばかり。長年ファッション業界で働いていたオーナーならではの洗練された店構えとは一変、店内のメニューには、120年漬け続けているぬか漬けやポテトサラダ、水餃子など手作りの家庭料理が並びます。気になるワインは、長野とヨーロッパの自然派からクラシックまで100種ほど。席数に限りがあるため、当日でもご予約がおすすめです。
○自家製の「黒毛和牛A5 ジューシーなローストビーフ 赤ワインソース」(¥1,450)、季節野菜の「わが家120年のぬか漬け」(¥380)、ワイン(グラス¥880~)。○レバーが苦手でも食べられる方が多いという「ogosso定番の鶏レバーパテとバゲット」(¥780)、ワイン(グラス¥880~)。そのほかお酒は、ビールやウイスキー、食後酒なども。○こぢんまりとしたお店は、ひとりでも入りやすいカウンター5席とテーブル7席。
住所:大田区南雪谷2-9-16 カーサ・アサカワ1階 ☎070-9020-0550 営業時間:17:30~23:00(日・月~22:00) ※週2~3日、ランチ営業あり。営業日はインスタグラム(@ogosso.yukigaya)にて公開。 休:不定休
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Biscuterie ODORANTESビスキュトゥリィ オドラント
「好きなもの」が詰まった
フランス伝統菓子専門店
シェフの田島さんご夫妻がオープン。2人がフランスで修業を積んでいた頃から集めていたというアンティーク家具と小物がディスプレイされるアトリエのような店内では、50種ものフランス菓子を販売。「一番好き」という焼き菓子を中心に、ショコラ、キャラメルやギモーヴなどのコンフィズリーを季節に合わせて提供しています。1つから購入でき、贈り物にも◎。
○田島里和さんによるデザインのクッキー缶「レ プティット オドラント」(¥4,450)は、コンフィチュールのバタークッキーやベルギーのスパイスクッキー、きび砂糖とミルクのボールなど9種の詰め合わせ。今年、大田区商店街連合会が認定する「おおたの逸品」に! ○ドミニカ産カカオ70%とアルマニャック使用の「レィヌ ドゥ サバ」(¥380)、ショコラと自家製プラリネのガルニチュール入り「ア ズテック」(¥350)。○季節限定のものも。
住所:大田区南雪谷2-3-6 1階 ☎03-6425-8457 営業時間:10:00~19:00 休:木

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sunny sandwichサニーサンドイッチ
新鮮な具材をたっぷり挟んだ
できたてのサンドイッチ
オーダーを受けてから作る、サンドイッチとホットドッグの専門店。日々仕入れる新鮮な野菜や自家製鶏ハム、「鎌倉ハム」のハム・スモークベーコンなどの具材を、老舗をはじめとするいくつかの卸売業者から厳選したパンに挟んだできたてのおいしさを味わえます。パンはバゲットやグラハムブレッドなど4種、メニューは10種以上あり、組み合わせを選ぶのも楽しい時間。
○食べ応え十分の定番サンドイッチ「クラブハウスサンド」(¥980)、この日はミネストローネの「本日のスープ」(¥450)。お得な「スープセット」で¥50引きに。○ホットドッグのおすすめは、自家製ホットチリソースとチーズが絶妙な「スパイシーチリチーズ」(¥830)。○店内はイートイン可能で、すべてのメニューがテイクアウトできます。
住所:大田区南雪谷2-11-1 髙山ビル1階 ☎03-6421-8538 営業時間:10:30~17:00 休:火(そのほか月1回不定休あり)

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m.3546 BAKERSサンゴーヨンロク ベイカーズ
自家製酵母と国産小麦で作る
本場さながらのハード系
2022年オープン。パンが好きで、パン・お菓子教室で講師の経験を持つ店主の吉岡優子さんがこだわるのは国産小麦。「日本の小麦が断トツにおいしかった」というだけあって、お店で使われる小麦は9割が北海道産。全粒粉だけで3種、全部で10種の小麦を使い分けるだけでなく、それぞれのパンに合わせて長時間発酵の時間も変えているからこそ、国産小麦とは思えない理想的な食感のハード系に。営業は水・土の週2日。
○驚くほどきめ細かな「カンパーニュ」(ハーフ¥500・ホール¥1,000)、定番の「食パン」(1本¥500)。そのほか焼き菓子、その日によって変わる菓子・総菜パンも。○イチジクやレーズンなどのドライフルーツとナッツを練り込んだ「ノア フリュイ」(¥670)。○お店に立つ気さくな吉岡さん。バゲットは、国産のほかにフランス産小麦のものも。
住所:大田区南雪谷2-11-25 1階 ☎090-6958-2699 営業時間:11:30~16:00 ※なくなり次第、終了 休:日・月・火・木・金(そのほか不定休あり)
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HarunAtsu Caféハルナツカフェ
点心師による本格小籠包を味わえる
中華カフェ&ダイニング
大岡山でスタートし、2019年に雪が谷大塚へ。いわゆる中華というよりもカフェのようなお店では、世界三大小籠包の名店といわれる「鼎泰豐(ディンタイフォン)」出身のシェフが一から手作りしている点心に定評あり。ジューシーな餡が透けるほど薄い皮に包まれた小籠包は言わずもがな、前菜や一品料理、食事、デザートなど、何を食べてもハズレがない豊富なメニューもポイントです。
○最初のオーダーに「小籠包」(6個¥957)、炙りチャーシューとメンマ、干し豆腐の中華和えなどの「前菜盛り合わせ」(小¥1,100)、「台湾紹興酒 10年」(1合¥1,210、ボトル¥3,960)。器は、伝統工芸士であるオーナーの父による備前焼。○甘辛いタレで煮込んだ豚肉が食欲をそそる「魯肉飯(ルーローハン)」(¥748)。○店内はテーブル席のほかカウンター席も。
住所:大田区南雪谷2-11-24 ☎03-6883-3758 営業時間:11:30~14:00L.O./17:30~21:30L.O. 休:不定休 ※休業は、インスタグラム(@harunatsucafe)にて随時公開。
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柳ばし 
絶品のうなぎに舌鼓を打つ
1世紀続く老舗の味
1924年に北区・王子で創業、1946年に雪が谷大塚に移り、今年100年目。九州・霧島山近郊と静岡・浜名湖のうなぎを使った料理が看板メニューでありながら、刺し身や天ぷら、鍋などの季節料理も充実しています。うな重・蒲焼は、蒸した後、創業時から継ぎ足されるタレにくぐらせて焼き上げる関東風。そもそもここのうなぎは、苦手な方でも食べられるほど、クセがなく上品な味わいです。
○ふっくら芳ばしい「うな重 竹」(お新香・きも吸い付き¥3,500)。うな重は、梅・竹・松・特から選べます。○今が旬の「きのこの天ぷら 銀杏添え」(¥700)、季節限定「松茸の土瓶蒸し」(¥1,400)、日本酒(1合¥1,000~)。全国各地の銘柄が揃う日本酒に迷ったら、日替わり「冷酒3種盛り」の飲み比べを。料理の内容は仕入れ状況により変わります。○和のしつらえが落ち着く店内はテーブル席。
住所:大田区雪谷大塚町7-13 EEL HOUSE 1991 1階 ☎03-3720-1544 営業時間:11:30~13:30L.O./17:00~21:00L.O.(日・祝日~20:45L.O.) 休:木、第3水
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らぁめん 葉月 
手間暇かけて仕込んだ
究極の一杯
開店から行列をなす名店。その理由は、北海道産小麦とデュラム小麦粉を独自配合したつるつるの多加水麺から基本のスープ、焼豚・メンマ・味玉・ワンタンなどのトッピングまで、時間を惜しむことなく手作りするところにあり。スープは、「醤油」の鶏だしに11時間、「汐(しお)」のアサリだしに3時間かけ、店名を冠した「葉月」にはこの2つを使います。トッピングの焼豚も炙ってからのせるこだわりよう。
○リピート率の高い「葉月味玉らぁめん」(¥1,150)、焼豚の端っこをバターでコンフィにした数量限定「肉めし」(単品¥350)。○店内はカウンター席のみ。特にランチ時は混雑することも。○お店の基本の味となる「醤油味玉らぁめん」(¥1,150)は、自家製麺とスープのバランスが絶妙。ラーメンはどれも数量限定で、定番のほかに季節のものも。
住所:大田区雪谷大塚町11-8 ☎03-3727-5958 営業時間:11:30~14:00(日~15:00)/18:00~20:30 ※なくなり次第、終了。日・祝日はランチのみ営業。未就学児の入店不可。 休:月・火
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ふきだし
ふきだし
豊富な赤ワインに食が進む、大人のイタリアン
Bar Ristorante 田宮
 駅から環八通りへ歩いて10分。表札があるだけの控えめなお店の扉を開けると、プライベートのような空間にテーブルが2つ。「調理してサーブする、一人でできるお店がやりたかったんです」と話すオーナーシェフの田宮 晃さんは、30歳で料理の道へ。都内のイタリアンレストランを中心に25年間料理の研鑽を重ね、ここで独立しました。
 おすすめは、前菜からデザートまでの「おまかせコース」。イタリアワインは、クラシックな味わいの赤だけで100種も揃えているそう。「赤ワインが好きで、赤と合う料理が多いんです」と言うだけあって、この日のメインは「和牛のステーキ」。田宮さんは続けます。「上質な脂質と甘みが好きで、九州産黒毛和牛の雌牛だけを使っています。どうしても入荷しない時は仔羊や仔牛、冬は鹿や猪のジビエにすることもあります」。
 お店で定評があるのは、実はパスタ。「ご予約がなければ自家製麺を作らないので、基本的に乾麺なんです。生パスタは香りを楽しむものですけど、日本にはおいしいそばがあるので、そばには敵わないと思うんです。乾麺は食感を楽しむことをメインにできるので、自分のスタイルに合っています」と田宮さん。麺を茹でる以外にほとんど塩を加えず、素材の味を引き出したパスタは軽めの赤ワインにぜひ。
  • ○2名~の「おまかせコース」(1名¥7,700)より、メイン「和牛のステーキ ポルチーニの焼きリゾット添え」。ワイン(グラス¥700~)。内容は仕入れにより変わります。○コースのパスタは、素材のうま味が濃厚なオイルベースの「牡蠣のスパゲッティ」。○4席ほどのこぢんまりとしたお店は、席数に限りがあるため必ずご予約を。
バールリストランテ タミヤ 
住所:大田区田園調布1-20-3 ☎03-6715-6892 
営業時間:17:30~22:00 休:火 MAP

SWEETS:

  • 撮影=星川洋嗣 スタイリング = 田口恵美 文 = chico
  • Pâtisserie chocolaterie Lʼart 奥沢
  • 〔目黒線/奥沢〕
  • 大枝

手折ってかじる、チョコの枝

 悠々と枝を伸ばす、全長30cmほどのチョコの木!? その正体は、オレンジとレモンのコンフィを混ぜ込んだプラリネショコラ。プラリネとはキャラメリゼしたナッツやそのペースト。市販品が使われることも多いけれど、「香り高いし、味も食感も好みにできるから」と、土谷豪シェフは自分で仕立てる。この「大枝」(!)に使うのは、深めにキャラメリゼし、粗びきで食感を残したヘーゼルナッツプラリネ。それにコンフィやチョコを混ぜ、1本ずつ枝を描くように絞り出したらチョココーティング。遊び心あふれるルックスに正統派なおいしさを秘めた“枝”は、パリのハイエンドホテルで経験を積み、帰国後は「ドミニクアンセルベーカリー」で斬新なお菓子を手がけた土谷シェフらしい。ひと枝かじれば、カリッとしたナッツの香ばしさや果実の風味がとろけ出す。みんなで枝を囲みポキポキつまめば、味はもちろん、その楽しい時間もきっと幸せな手土産になる。

左・「大枝」(¥2,700)は、3~4人で囲むのにちょうどいいサイズ。もちろん一人で満喫しても。右・レモン、パイン、バナナの3種のクッキーが入る「ミモザ缶」¥2,160。

  • Pâtisserie chocolaterie Lʼart 奥沢
    (パティスリー ショコラトリー ラル オクサワ)
     
    住所:世田谷区奥沢3-31-4 W.OKUSAWA1階
    ☎03-6826-2960
    営業時間:11:00~19:00
    休:火・水
    奥沢駅より徒歩2分
    ※11月上旬グランドオープン予定。
    最新情報はInstagram@l.art_okusawaでチェックを。
  • chico ◉チコ
    スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。