Scroll

MAGAZINE:

  • SALUS
  • 8月号Vol.293 / Aug / 2025毎月20日発行

INFORMATION:

記載されております内容につきまして、新型コロナウイルスの影響により、一部店舗・施設が営業中止・変更となっている可能性がございます。
お出かけの際は記載されているお問い合わせ先にご確認をお願い致します。

2025/7/20:
SALUS8月号を発行しました
2025/6/20:
SALUS7月号を発行しました
2025/5/20:
SALUS6月号を発行しました
2025/4/20:
SALUS5月号を発行しました
2025/3/20:
SALUS4月号を発行しました

Shop:

夏のひんやりスイーツ

子どもから大人までおいしく食べられて、 体の内側から涼しさを感じられるスイーツをご紹介。

写真 = 渡邊まり子 文 = 岸田雅子
※こちらは、誌面のコンテンツ「This Month’s Family Pick」より抜粋してご紹介するものです。

家族で楽しめる台湾スイーツ

美麗 MEILI ◎世田谷線/下高井戸

台湾の食文化を楽しめるカフェレストラン。自然農法で栽培された台湾産のコーヒーやカカオを広める活動に取り組むオーナーの小山 立さんが2020年にオープンしました。料理もスイーツもすべて店内で手作り。やさしい甘さのゆで小豆や台湾茶ゼリーをトッピングした「豆花(トウファ)」、ミルクとフルーツをベースにした氷を使った台湾流の「かき氷」は夏にぴったり。子どもも食べやすい甘辛い味付けの「ルーロー飯」といった屋台グルメも評判です。
recommend
濃厚な豆乳で作るプリンのような食感の「豆花」(¥800)。「かき氷」は、マンゴー1個分を使った「かき氷 台湾愛文マンゴー」(¥1,500)のほか、5種前後の日替わりフレーバーを用意。
  • 住所:世田谷区赤堤4-45-17 1階
  • ☎03-6304-3106
  • 営業時間:11:00〜19:00(L.O.18:30)
  • 休:不定休
  • 下高井戸駅より徒歩1分

MAP

名物ソフトクリームを片手に川沿い散歩を

鮎やき 大黒堂◎東横線・目黒線・東急多摩川線/多摩川

3代続く老舗和菓子店の「鮎やきソフト」はいかが? かつて鮎が釣れた多摩川で「釣れなかった人にもお土産になるものを」と、初代が考案した「鮎やき」。自家製のこし餡をカステラの生地で包み、手焼きで提供する「鮎やき」とソフトクリームが相性抜群です。手軽に食べられる和菓子もそろっているのでぜひ立ち寄ってみて。
recommend
当日焼いたさっくり食感の「鮎やき」をバニラのソフトクリームに添えた「鮎やきソフト」(¥450)。タイミングが合えば職人が焼いている様子を見学できる。
  • 住所:大田区田園調布1-55-5
  • ☎03-3721-2789
  • 営業時間:11:00~17:30
  • 休:水 
  • 多摩川駅より徒歩1分
  • ※「鮎やき」の焼きたて情報は公式X(@daikokudoutokyo)を要確認

MAP

思い出になるノスタルジックなかき氷

氷 石ばし◎田園都市線・世田谷線/三軒茶屋

昭和の雰囲気漂う一軒家で、昔ながらのかき氷をいただけます。もともと氷問屋として創業した「氷 石ばし」のかき氷は不純物を含まない純氷を使用し、気温に合わせて削り方を調整しているそう。およそ半世紀にわたって愛されるかき氷を提供する店主の石橋久美子さんが集めたアンティークのガラス器もすてきです。
recommend
「かき氷」(¥700~)は砂糖だけで作られたシロップの白みつをはじめ、いちご、スイカなど親子で楽しめる30種以上。「紅茶ミルク」(¥1,300)が一番人気。
  • 住所:世田谷区三軒茶屋1-29-8
  • ☎03-3411-2130
  • 営業時間:11:30~18:00
  • 休:不定休
  • 三軒茶屋駅より徒歩5分

MAP

MACHI-SANPO:

戸越公園 ・中延
大井町線の戸越公園・中延は歩いて10分ほどの距離。区立公園周辺には地域に根ざした小さなお店が点在する穏やかなこの街で、今、注目したいスポットはこちら!
写真 = 中矢昌行 イラストレーション = ますこえり 文 = 草深早希

かさねあわせ 
日本全国の手仕事のものに触れる
ライフスタイルストア
沖縄の石垣島を中心に、独自の審美眼で選んだ全国の作家による手仕事のものをセレクト。店内は、伝統技術とモダンな感覚が調和する器をはじめ、藍染め・夜光貝の服飾雑貨や食品、沖縄に自生する「月桃」を使用したスキンケア・ヘアケア用品など、暮らしに寄り添うものばかり。なかでも、爽やかなブルーが映える沖縄のアイテムは夏の気分にぴったり◎。
○職人の笹森由貴夫さんによるアクセサリーブランド〈夜光貝Y's studio〉のエメラルドグリーンの貝を使った「ネックレス」(¥18,480)。○明るい店内は器が中心。沖縄の作陶家のほか、愛知の瀬戸焼や岐阜の美濃焼なども。○石垣島の〈アンパル陶房〉より、磁器土に貝殻を混ぜた独特の透け感が涼しげな宮良 断さんの「透」シリーズ(¥5,280~¥9,900)。
住所:品川区戸越4-2-9 1階 ☎無 営業時間:11:00~19:00 休:火・水(そのほか不定休あり) ※お問い合わせは、Eメール:info@kasaneawase.jpまで
MAP

江島食堂 
プラントベースにこだわる
テイクアウトのファラフェルサンド専門店
季節のハーブやスパイスをふんだんに使い、中東発祥のひよこ豆のコロッケや大豆のフムス、オリジナルソースなどできるだけ手作りにこだわる、ヴィーガンのファラフェルサンドを販売。ピタパンは、定番の小麦粉生地ほか、米粉とオートミールをブレンドした小麦粉不使用の自家製生地も。オーダーごとにファラフェルを揚げるため、お電話での事前予約がおすすめです。
○お店は、ギャラリー「Hasu no hana」の階段を上がった建物2階。サックスブルーの壁が目印です。○「ファラフェルサンド」(単品¥1,250~)と「スープセット」(¥1,650~)の一例。毎週内容が変わる季節のスープはこの日、夏の食欲をそそる冷製「ガスパチョ」。店内では、ファラフェルサンドができあがるまでの間、オーナーの愛猫・ネオがお出迎えすることも。
住所:品川区戸越5-8-19 EJIMA-SOU2階 ☎050-3592-0799 営業時間:11:00~14:30L.O.(受け取り~15:00) 休:月~金 ※営業日・メニュー・予約の詳細は、インスタグラム(@ejimaneo)まで
MAP

がんばり亭 
銘柄豚「林SPF」の持ち味を生かす、
おいしさを究めたとんかつ専門店
大井町のやきとんの名店「がんばり亭」の姉妹店。その展開の理由は、オーナーの野間正一郎さんが大のとんかつ好きだから。ロースかつ・ヒレかつに使われるのは、肉質のきめ細かさと脂質の甘みが特徴の千葉の「林SPF」。中屋パン粉工場に特注した中挽きのパン粉をつけてラード100%で揚げているからこそ、衣はサクッと中はやわらかい絶品のとんかつを提供しています。
○揚げたては薄ピンク色の肉に余熱で火が通る、大定番の「上ロースかつ定食」(¥2,420)。ご飯にはバランスの取れた味わいが評価の高い茨城産「県央コシヒカリ」、豚汁には福島「鈴木糀店」の天然醸造みそを使用。○店内は、ひとりでも利用しやすいカウンター席と、グループ向けのテーブル席が2つ。イートインだけでなく、メニューはすべてテイクアウトも可能です。
住所:品川区戸越5-20-18 ☎03-6451-3259 営業時間:11:00~15:00 休:月・火
MAP

Lucitaルシータ
パンのおいしさそのままに
100%米粉のシフォン&ベーカリーカフェ
お菓子の卸しやイベント出店で活動していた店主の用田真純さんは、知人の小麦アレルギーがきっかけで、小麦粉不使用の料理やシフォンをメインとしたお店をオープン。試行錯誤を重ねて完成させた米粉パンは、食感も風味も米粉だけで作られたと思えない本格の味わいで、店内ではパンがメインのプレートランチやシフォンケーキのスイーツを提供しています。
○小麦粉不使用、自家製タルタルが評判の「本場チキン南蛮」(ライスまたは、バゲット・フォカッチャ付き¥1,080)、+¥300でセットにできるドリンクには「ブレンドコーヒー」(アイス)。○「自家製豆乳アイスクリーム」を添えた、香ばしい「米粉の焼きシフォン」(¥1,100)。○店頭では、米粉のシフォンケーキをはじめ、ベーグルや塩パンなどのテイクアウト販売も。
住所:品川区戸越6-7-16 ☎無 営業時間:11:00~17:00(テイクアウト10:30~18:00) 休:木、第1・3火 ※お問い合わせは、Eメール:lucitanail188@gmail.comまで
MAP

おかかキッチン 
おかかさんの食堂で
“お母さんの作る台湾・家庭料理”を
コロナ禍にキッチンカーとしてスタート。看板メニューの「魯肉飯(ルーローハン)」は、旅先の台北で知り合った料理人から教えてもらったレシピをもとに、現地から取り寄せる調味料や香辛料を独自配合しながら日本人の口に合わせてアレンジしています。メニューはすべてテイクアウトできるだけでなく、大岡山・渋谷ほか都内各所に毎週キッチンカーの出店も。
○ルーローハンとジーローハンのいいとこ取りな人気定食「ハーフハーフセット」(¥1,320)。サービスの台湾茶「金萱茶(きんせんちゃ)」「東方美人茶」とともにぜひ。○カウンター席だけの店内は、ひとりで入りやすいアットホームさが魅力。○1度食べるとクセになる「もちもち杏仁豆腐」(¥330)。食感のヒミツはタピオカ粉。
住所:品川区戸越6-20-6 ☎非公開 営業時間:11:30~14:00 ※なくなり次第、終了 休:月・土・日 ※お問い合わせは、インスタグラム(@okakakitchen)のDMまで

MAP

Koenコーエン
パンと焼き菓子とジェラートと。
街角の小さなベーカリー
中延の住宅街に今年1月にオープン。厳選した国産小麦6種ほどを使い分け、自家製酵母で長時間発酵させたパンは、ハード系から菓子・総菜パン、焼き菓子まで30種以上。なかでも、豆大福のような「好日あんぱん」と濃厚なカスタードクリームを詰めた「好日クリームパン」がおすすめです。パンはもちろん、自家製のジェラートにもこだわるのがすごいところ。
○お店は、道路に面した対面カウンター式で犬連れにも評判とか。○「ジェラート」(ダブル¥600)は、定番の「ミルク」とこの日ブルーベリーの「季節のヨーグルト」。○カスタードクリームに「マキシマムこいたまご」を使った「好日クリームパン」、求肥を包んだ「好日あんぱん」(各¥280)。箱入りの「好日シリーズ」(¥1,220)も。
住所:品川区豊町6-16-6 FORNO101 ☎03-6421-5818 営業時間:7:00~13:00 ※売り切れ次第、終了。現在はサマータイム。10月以降、通常営業の10:00~17:00 休:火~木

MAP

春の雨 
アンビエントミュージック専門の
心地よい、レコードストア&カフェ
環境音楽をはじめ、アンビエント・ジャズやテクノ、ニューエイジなど広域な意味でのアンビエントミュージックの新譜を、オーナー、中澤 敬さんの審美眼でセレクト。「中延はいい街だ」と話す中澤さんの心配りで、店内には、地域の老若男女が居心地のよさを感じられるようにちょっとしたカフェを併設。また、定期的にアーティストによるライブパフォーマンスも。
○ジャンルごとに面出しされる、おすすめのレコード。コーヒーやクラフトビールを飲みながらレコードを楽しめるよう内装に工夫も。○ドイツ拠点のアーティスト、Ralph Heidelによる最新アルバム『anyways. onto better things』(¥4,000)は、爽やかなアンビエント・ジャズ。プロデューサーの三宅 純さんがトランペットで参加。
住所:品川区豊町6-5-1 ☎無 営業時間:12:30~17:30 休:不定休 ※営業日・お問い合わせは、HP:harunoame.comまで

MAP

楓林担々麺フウリンタンタンメン
高級レストランが手がける
ワンランク上の担々麺専門店が中延に!
六本木で創業した中華レストラン「楓林」が、4月に担々麺専門店をオープン。お店のメニューは、本場中国の「第3回全国調理技能コンクール」で金賞を受賞した実力派の料理長、劉 振革(りゅう しんかく)さんがレシピ開発を担当しています。注目の担々麺は、味の決め手にオリジナルの「金華スープ」を少量使い、白ごま・黒ごまを贅沢に取り入れたレストランさながらの上品な味わい。
○お店の味に合わせて「丸山製麺」に特注したモチモチ食感の平麺とピリ辛の肉みそが絡む、夏のおすすめ「汁なし担々麺」(¥1,100)、思いのほか淡白な味わいに暑い日の食が進む「油淋鶏」(¥400)。ほかに、看板メニューの「担々麺」や変わりダネの「パーコー担々麺」なども。○カウンター席に囲われた店内中央の厨房で、料理に腕を振るう劉さん。
住所:品川区中延4-6-3 アドニスビル1階 ☎03-6426-6828 営業時間:11:00~22:00L.O. 休:火
MAP

みよし屋 
そばの老舗が再スタート
4代目が一新した、話題のタコス店
編集者で4代目店主の阿部太一さんが、かつて“町のそば処”だった趣きを外観に残し、2023年にタコス店としてリニューアルしました。メニューは料理ユニット「and recipe」の山田英季さんが監修し、とうもろこし粉を使用した自家製ソフトシェルのタコスは、その都度変わる新メニューと定番8種。そのほか、厳選したビールやクラフトジンに合う気の利いた総菜も豊富です。
○タコスは手前から時計回りに、定番「カルニータス」、特製マヨソースの「シュリンプ」、スパイシーな「チキン」(各¥440)、「クリーミーグリーンサラダ」(¥550)、店主の友人が営む「YAMATOUMI」の「クラフトジン」(ソーダ割り¥990)。○洗練された店内は「スタジオA建築設計事務所」が担当。
住所:品川区西中延3-15-7 ☎080-8059-1159 営業時間:11:30~14:30/17:00~22:00 土・日・祝日11:30~16:00/17:00~22:00 休:火
MAP
ふきだし
ふきだし
大将の丹念な仕事にこころ和む、
日本料理
割烹かずさ
 中延駅前通り商店街の並びにひっそりと佇むこちらは、大将の斉藤智哉さんがひとりで切り盛りするカウンター割烹。斉藤さんは、湯島にある関西割烹「いづ政」で11年料理の研鑽を重ねて2010年に独立しました。
 いつも温かく迎え入れてくれる居心地のよいお店では、修業元の味を受け継いだ茄子の油煮や揚げ里芋、刻み生野菜など創業から変わらない一品料理と、旬の魚介を使った季節ものを提供。「おまかせコース」では、そのなかでも人気の料理を献立にしています。コースの名物は、カマスや甘鯛、キンキなどの焼き魚にだしをかけていただく「一夜干し」。いわゆる一夜干しとは異なり、鱗つきの魚にお酒を塗りながら焼き上げる京料理の「若狭焼き」をアレンジした“酒蒸しのようなもの”だそう。斉藤さん曰く、「うちでは、昆布だしに半日漬け込んでから干し上げます。余計な水分が抜けることで、うま味が凝縮されてより風味が増します。食べているうちに、だんだん魚のエキスがだしに染みて味が変わってくるんですよ。魚の塩味を抑えているので、おだしでちょうどいい塩梅になります」。
 そんな料理にうってつけの日本酒は、大将自らが厳選した全国の銘柄を10種ほど揃えるほか、秋田「山本酒造店」の純米吟醸「山本ピュアブラック」も隠れた名品。
  • ○「おまかせコース」(¥7,000~)の一例。突き出し、あさりのお吸い物、本日の刺し身盛り合わせ、和牛焼きほか。「日本酒」(1合¥900~)。○丹念な仕事ぶりを感じる「一夜干し」。お酒と水、塩だけで作るだしをかけていただきます。○落ち着ける店内は、広く設計されたカウンター席。席数に限りがあるため予約がおすすめ。
住所:品川区中延4-3-4 ☎03-3783-7560 
営業時間:17:30~22:30 休:日・祝日 MAP

SWEETS:

  • 写真=福井 馨 スタイリング = 田口恵美 文 = chico
  • No.113

    John
  • [田園都市線/池尻大橋]
  • シュークリーム

パワフルな生地を味わう、クッキーシュー

 「デザートは非日常、ケーキは日常になじむ普遍のものだと思うんです」。そう話す吉村正峰シェフ率いる「John」は、「味覚の旅」を謳うデザートコースレストラン。今春池尻へ移転して生まれた、美しい海底洞窟のような空間で味わうデザートは、おいしい驚きの連続だ。5月からテイクアウトも始動。ゴツゴツのクッキーシューは「生地を存分に楽しんでほしい」と、薄力粉ではなく強力粉、しかも北海道産の味わい深いものを使い力強く。あえて厚めに、生地内に層状の空洞ができて薄い膜が入り乱れるように仕立て、独特の食感を生んでみせた。バニラ香るクリームは強めの生地と調和する、生地を味わうためのもの。先に溶けるのでなく生地と同時に無くなるよう、マスカルポーネを潜ませてまったりさせた。頬張ればザクフワとろり。焼き菓子的香ばしさとシューならではの軽やかさが、クリームのまろみに彩られながら消えていく。普遍にして無二の幸せがここにある。

左・シュー生地を覆うアーモンドクッキーが香ばしい「シュークリーム」¥500。右・「シュークリーム 抹茶」(¥570)は京都・宇治抹茶を入れられる限界量まで混ぜ込んだ、点てたお抹茶そのものがシュー化したような味わい。抹茶好きな方にぜひ。

  • John(ジョン) 
    住所:世田谷区池尻3-18-4 MINOWA IKEJIRI2階
    ☎080-4299-6816
    営業時間:カフェ・テイクアウト(予約不要)日・月8:00~17:00(L.O.16:00)/デザートコース(予約制) 木・金・土15:00~、19:00~ 
    休:火・水
    池尻大橋駅より徒歩5分
  • chico ◉チコ
    スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。